|
ブルースの黎明期 |
アフリカから奴隷として連れてこられた(しかしひどい話だ)黒人達がその仕事とされた農作業や重労働の際に歌っていたものが変化してブルースとなった説がある。この時は実は歌を歌うことすら許されず同じ人間が意思疎通することすら許されなかったとされている。いずれにせよその境遇を嘆く歌、そして隠れて仕事の最中に歌ったワークソングがその母体となっている事は間違いないようだ。当然これらはミシシッピー川流域で発生していきそして音楽としての形を整えていく事になる。これらの時代19世紀から20世紀初頭にレッド・ベリーなどが出現しその後、天才ロバート・ジョンソンが登場していく。
|
|
ブルースの発展 |
変則チューニングにボトルネックというギタースタイルが確立されかつ単純なワークソングであったブルースがロバート・ジョンソンの登場により歌に変化が生まれ、かつ彼の歌には一般的なポップさが感じられたためか一気にブルースの広がりというものにつながっていった。これらの南部独特の音楽が人口の移動などがありシカゴを中心にして独特のブルーススタイルが発展し確立していく。1950年代のチェス・レコードによりマディ・ウォーターズらが登場しシカゴブルースと呼ばれる最も有名なブルースのスタイルが完成していく。これに対しウェスト・コースト地域ではT-BONEウォーカーらが洗練したブルーススタイルを確立していく。またこれらのスタイルが乱立しそれぞれが発展していく過程でBB・キングが登場しその地位を確かなものにしていった。こういった中でブルースの巨人達が続々と出現していった。またこれらの発展がイギリスを代表するヨーロッパに輸出されロックが誕生していくこととなる。 |
|
|
ブルースの衰退と再評価 |
1950年代に隆盛を極めたブルースだが、その音楽スタイルが固定的過ぎたためか新たな音楽の息吹が聞こえ始めた1960年代以降一時は存在しないかのような存在になっていった。これを変えるかと思われたのがマジック・サムだ。だが彼が若くしてなくなったためブルースのスターというものが過去の巨人達となっていく状況となりまたしても影に隠れた存在になっていったのだ。だがイギリスを中心としたロックの巨人達により再評価されそしてレスペクトされていることが伝えられるにつれブルースは復活していった。そしてロバート・クレイが登場し一般にその姿を現すことになっていった。その後は白人ミュージシャンによる再評価にともない世界的に復活の過程を歩んでいるかのようだ。まさしくこれぞ不死身の音楽といった感じなのだろう。
|
|
|
|